さまざまな矯正治療
代表的な矯正治療について、メリット・デメリットをご紹介します。成長段階や歯の状態によっても選択できる治療法は異なるため、担当の歯科医とよく相談しながら決定していくことが大切です。
「リトル矯正」
専用の装置を装着し、矯正装置のサイズを替えながらアゴの骨の成長をコントロールする治療法です。歯の位置だけでなく、上下のアゴのバランスを整えるためにも用いられます。アゴの骨の柔軟性が高い成長期の子どもに適した治療法で、永久歯が生え始める幼稚園年長から小学校低学年までに開始することで無理なく歯並びを整えることができます。
メリット
- 歯を抜く必要はほとんどなく、痛みもないので、人体への負担が少ない
- 土台(アゴの骨)から整えるので、矯正効果の定着率が高い
- 自分で取り外しができるので、口中を清潔に保つことができる
- 歯並びだけでなく、上下のアゴの大きさなども整えられる
デメリット
- 内側に装着するため、装着中は話しづらい場合がある
- 矯正期間が平均6~7年と比較的長い(歯の状態、開始年齢等で異なる)
- あごの状態によって、適用できないケースがある
ワイヤー(ブラケット)矯正
一般的に矯正治療というと、この方法を指す場合が多いようです。歯一本ずつにブラケットという装置をとりつけ、そこにワイヤーを通して歯並びを矯正します。目立ちにくいクリアータイプのブラケットを用いる方法や、歯の裏側にワイヤーを取り付ける方法もあります。永久歯の生えそろった中学生以上に適した治療法です。
メリット
- 一般的な矯正治療のため、多くの歯科医院で治療を受けることができる
- 平均的な治療期間は2~3年と比較的短め(歯の状態、開始年齢等で異なる)
デメリット
- 見た目が気になる(目立たないクリアータイプや歯の裏側に取りつけるタイプだと費用がかさむ)
- 矯正中は取り外せないので、丁寧なケアを行わないと虫歯や口内炎ができてしまう
- ワイヤーの力が強いため、治療初期では強い痛みを感じる人が多い
マウスピース矯正
自分で取り外しができる透明マウスピースを装着し、約2週間~1ヵ月ごとにマウスピースを交換しながら、徐々に歯を正しい位置へと動かしていく方法です。比較的症状の軽い場合に用いられることが多く、他の矯正方法と併用する場合もあります。
メリット
- 見た目はほとんど目立たない
- 取り外し式なので、口中を清潔に保つことができる
- 痛みを感じることはほとんどない
デメリット
- 比較的症状の軽い矯正にしか使用できない(他の矯正法と併用する場合もある)
- 1日20時間以上の装着が必要
外科矯正
通常の治療では対応できないケースに用いられる治療法です。アゴの骨を外科手術によって切除し、歯並びやアゴの位置のバランスを整えていきます。矯正専門医が治療を担当し、手術は大学病院で行います。
メリット
- 通常の矯正では対応できない難しい症状も治療できる
- 治療効果は大きく、治療期間を短縮できる場合もある
- 保険が適用される場合もある
デメリット
- 本格的な外科手術となるため、人体への負担が大きい
- 大学病院など専門の外科手術設備のあるところでしか治療できない
矯正治療には、上記以外にもさまざまな種類があります。あいば歯科では、まずはお子さまの歯の状態を診せていただき、費用面を含めた最適な治療方法を一緒に相談しながら見つけていきたいと考えています。